KORIN展

連休中、根津美術館で開催中の「KORIN展」行ってきました。

根津美術館と言えば=燕子花図なわけですが、表参道から歩いてすぐの立地だしこれだけ有名な絵なのに一度も見たことがないのはまずいと、連休中の混雑を覚悟で見てきたわけです。

根津美術館「KORIN展」二つの燕子花図

 

    

尾形光琳の燕子花図は写真のように二つあると言うことだけは何となく知っていました。上記左の上下が、先に描かれた「燕子花図屏風」で左右2双の金屏風でこちらが根津美術館が所蔵している国宝でどちらかと言えば有名な方でしょうか。右の上下が、現在はニューヨークメトロポリタン美術館に所蔵されている「八橋図屏風」で、右の約10年後に描かれた左右2双の金屏風です。

いくら金屏風だとはいっても、なんせ一面燕子花オンリーですからそれにそんなに感動するものかと疑いつつ見てきたのですが、やっぱり釘付け。。。昨年リニューアルしたばかりでこの屏風のための展示室という構造も手伝っていたとは思いますが、ずいぶん長いこと鑑賞していました。

近づいてよく見てみると、緑青(ろくしょう)一色で描かれた葉は、春が一段落し、夏に向けて少しずつ過ごしやすくなってきた気候を謳歌するような思い切った伸びきりがよく現され、群青(ぐんじょう)一色を濃淡の2色に分けて描かれた花は、背景の金とよくあって、とても生えています。燕子花の群生の仕方もきちんと再現されていながら背景の金は水面や土や庭の背景をいろいろに想像させてくれるとても素敵な絵でした。八橋図は伊勢物語の一説を題材に左右の屏風を通して橋が稲妻のように走っていて構図が大きく違います。その橋は墨の濃淡をうまく利用して橋に使われた木目や木の腐り具合などが表現されていてこれはこれで素敵な屏風です。

個人的には橋によって燕子花がやや小さく現された八橋図より燕子花をいきいきと描いた初期作品の方が好きですね。

GW中はちょうど根津美術館の素敵な庭には燕子花が満開。なんと一度館内に入場してしまえば何度でも展示会場も庭も出入り自由なので、まずは展示をじっくり楽しんで庭に出て本物の燕子花を見て、ミュージアムショップも眺めてから改めて展示を見に行くことが出来ます。これ、オススメです。実際にやってみると花の濃淡の微妙な美しさがとてもよく分かりますよ。

 

 

 

 

こんなにちがうんですから。。。。

 

燕子花のシーズンもあってまもなく終了ですが、この企画展示が終わってしまっても燕子花図は見られますから是非とも。

根津美術館
http://www.nezu-muse.or.jp/jp/exhibition/index.html

 

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