テポドンの発射間近

北朝鮮の弾道ミサイル「テポドン」が発射間近との報道が相次いでいる

現時点のさまざまな報道をあわせてみると、もっとも最悪の報道ではすでにテポドンが発射台に据え付けられ、燃料の注入が終了しているとみられている。昨日までの情報では、燃料注入はされていないとの情報だったが現時点ではもっともよい情報でも燃料車が止まっているという状態。

テポドンの情報は当然のことながら軍事機密だから北朝鮮自体からはその性能については一切公表されていない。そこで、一般的な情報としてテポドンの性能について調べてみた。

テポドンは中距離弾道ミサイルである。1998年8月31日小渕政権時代テポドン1号と呼ばれるミサイルの発射事件があった。このときの北朝鮮の発射名目は人工衛星の打ち上げとしている。

そもそも弾道ミサイルは、発射後ロケットブースターによって通常のロケットと同じように垂直に上昇する。その後一度宇宙空間に達する。(最高高度はミサイルによって異なるようだが最大で地表高1000キロにもなる ちなみにスペースシャトルの周回軌道は300から400キロ)その後、位置エネルギーを用いた慣性軌道によって目標地点に向かって落下する。つまり最初の発射時点だけエネルギーを消費し、宇宙に達してからは姿勢制御がほとんどできないで、落下する。ただ、宇宙空間からの落下のため、最大で地表到達時点では秒速2キロにもなるそうだ。

このことからもわかるように弾道ミサイルは、命中精度があまりよくない。一般的には目標地点の周囲2から3キロが到達地点といわれている。ちなみにテポドンはその射程距離(約6000キロ)にアメリカ領地が入る。

アメリカの偵察衛星の情報では、射程距離3000から4000キロの弾道ミサイルが10機まで確認されているそうだ。

現時点の報道では、最短で今日中に発射されるとしている。

麻生外務大臣は会見で、テポドンを発射した場合、ただちに国連安保理の開催を要求し、特定船舶入港禁止法や改正外為法の発動など経済制裁を発動することを明言し、牽制している。

また、別の会見ではテポドンは十分に日本国内が射程距離に入り、日本に落ちた場合日本への攻撃と見なされるとし、一発届いたから直ちに武力行使とは見なさないが、2,3発の場合は別だとしている。

もう一つ弾道ミサイルの特徴としてあげられるのが、迎撃の困難さだという。一般的には発射後5分程度で着弾するため、その時間内に迎撃を行うのは非常に難しという点と、宇宙空間上は迎撃がほとんど困難であること、再度大気圏に進入する際には秒速数キロにもなるため、アメリカの最新鋭の対弾道ミサイル迎撃ミサイルでも非常に難しいのだという。という理由から通常では戦略ミサイルとして使われるのだが...

麻生外相は常に最悪のことを考えなければ対処ができないとしていて、当然ながら日本国内(陸地)への着弾も頭に入れているようだ。

明日月曜日は、金正日総書記の在位42周年記念日だそうだ。当然この日にあわせて発射させる可能性も高い。

情報元:朝日新聞、読売新聞、日本経済新聞、WikipediaCNNBBCRuiters、新華社通信

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です