課徴金 初事例となるのかライブドア

ライブドア事件をきっかけに、証券取引等監視委員会の増員が決定したそう。

証券取引等監視委員会は金融庁の直轄組織でたしか金融庁の庁舎内にあります。

昨年の7月に体制を変えて、有価証券報告書の審査体制を強化しているところです。

今までは、企業は関東財務局をはじめとした各地の財務局に有価証券報告書等開示書類を提出し、提出された報告書を各財務局がその内容を審査してきました。

一方証券取引等監視委員会はもともとは証券会社の営業外務員の監視や、市場取引の監視を主務としていましたが、これらを拡張し、金融庁の直接の組織として有価証券報告書の審査を行うようになったのです。この背景の1つは、課徴金制度の成立があります。西武鉄道やカネボウ化粧品、ライブドアなど粉飾や証券取引法違反事例が相次いでいる中で昨年の4月から7月頃にかけて順次成立した法律で、証券市場に混乱を与えるような事件が発生した場合に一定の罰金を科せられる法律です。

1.不公正取引(インサイダー取引、相場操縦、風説の流布又は偽計)

2.有価証券届出書等の虚偽記載(発行開示義務違反)

3.有価証券報告書等の虚偽記載(継続開示義務違反)

で課せられるもので、具体的な課徴金額は、

1.インサイダー取引等については、「重要事実公表日の翌日における株式等の最終価額」から「重要事実公表前に購入した株式等の価額」を控除する方法等により算出。

2.有価証券届出書等の虚偽記載については、募集・売出し額の1%(株式等の場合は2%)を法定。

3.有価証券報告書等の虚偽記載については、300万円を原則とし、発行する株式の市場価額の総額等の10万分の3に相当する額が300万円を超える場合には、その額とすることを法定。

現在までのところ、西武やカネボウにはかけられていません。それはおそらく法律施行後に発生したものが対象だからなのではないかと思います。過去のことはともかく少なくとも、今回のライブドア事件は、おそらく上記の違反対象の3要件すべてを満たしていると思うのです!

ライブドアが課徴金対象の第1号となるのか、どんだけ圧力のかけられる金額が出されるのか。

これだけ、日本市場を混乱させた一端の責任は負わなくてはならないと思います。

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