MacBook Pro

やはりついにIntelMacが登場した。2006-01-11-mbp

名前は「MacBook Pro」。デスクトップ版「iMac」も同時発表となった。
この名前からすると、MacBookの簡易版つまり現在のiBook相当のパソコンもそのうちIntel版で発売されることを意味しているのだろう。
一見した見た目は現行のPowerBookとなんら変わりはなく、基本的なデザインは踏襲しているようだ。
性能は次に書くとして、このネーミングから話を始めよう。
「Book」にこめられた意味
現在のMacのノートパソコンはPowerBookとiBookの2本立て。
PowerBookが上位機種でエントリーモデルとしてiBookが販売されている。
いつからなのか分からないが、Macのノートの名前にはいつも「Book」がはいっている。今回の新モデルもそうだ。どんな意味があるのか探るために辞書を引いてみた。本当はコロケーションなどの本格的な類義語辞典で調べたいのだが手元にないので簡易的に英辞郎で「book」を調べてみた。すると名詞の意味は「本、書籍、書物、図書、単行本、教科書、作品」と言う意味が出てきた。だいたい当たり前だけどね。
そこで逆に比較のために「note」を引いてみると名詞では「メモ、覚書、注釈、注記、注意、記録、紙幣、記号、重要、注目」がでた。
英語のnoteには日本語のノートの意味はなく注意したり注目と言う意味があるので、いくらノート型パソコンと言ってもネーミングにnoteは不適切だ。
そこでbookだが、本、書籍と言う意味は当たり前だが、作品と言う意味に注目した。
正直にこの意味は知らなかったのだが、これをとってみると案外すんなり意図が見える。AppleはPowerBookやiBookをノートパソコンの作品として位置づけ、さらに本のようなというような携帯性、情報源などの意味も持たせている。
今回の新製品ではPowerと言う言葉がはずされたがこれは、旧製品のCPUがPowerプロセッサと呼ばれるものを採用していたからであり、今回からIntel製チップが搭載されたのではずされたのだ。
これらを考えると、Macの作品であり、携帯性のある情報源となるパソコンだと言うことなのではないかと思う。
性能面
?サイズ

さて、名前の話が一段落したところで、次に性能面だが、今回はサイズが1種類のみ発売された。
従来は12,15,17インチの各サイズがあったが、今回は15.4インチのみ。推測するに、一つは開発コストがかからないことと、そもそもIntelチップを搭載した12インチは実現できなかったのではないか、と、12インチではこれだけの高性能は必要ないというこれらのことが考えられる。
重さや大きさ、厚さなどは従来の15インチモデルとさほど差はない。
?プロセッサ2006-01-11-intelpower

CPUはIntelの1.67GHzまたは1.83GHz 「Intel Core Duo」プロセッサ。
これは、数日前公表されたばかりの新製品だ。
以前のCPUとは全く異なるものだから、比較は出来ないけれど、Appleによると従来のG4プロセッサと比較すると4倍以上高速だとしている。
?電源
電源関係は、従来のACアダプタと同じだが、パソコンと接続する部分がマグネット式になり、不意の着脱が簡単になり、コードに足を引っ掛けてもパソコンに影響を与えないようになった。
バッテリーは従来のリチウムイオン電池からリチウムポリマー電池へと変化した。さらに電源圧力は従来の50Whから60Whへと変わった。これは、おそらくプロセッサの関係と、長時間モバイルの両方を実現するための策だと思われる。
?外部接続インターフェイス
外部接続関係で面白いと思ったのは、Firewire800がなくなったことだ。
FirewireはWindows機にも搭載されているが主にMacが外部機器と接続する際によく用いられるインターフェイスで初期のiPodは標準がこれのみだった。Firewireには400という規格と800という規格の二つがあり、これらの違いは通信速度とコネクタ形状の違いのみ。だが、実際のところ800はあまり普及していない。せいぜいMacどうしをつなげるときに使うくらい。また、現在のiPodはUSB接続だ。
これらを勘案して、Firewire800のコネクタはなくしたのだろう。しかし、筆者のPowerBookG4には両方ついていたかなり重宝している。400はiPodの同期及び充電に使い、800は全ての外部記憶装置をハブでつなげた大本にしているので、これ一本で外部のHDD2台とDVD-RWドライブが接続できるようになっている。しかし、普及していないのだから仕方ない。
?iSightとAppleRemoteコントローラー
あともう一つ面白いのは、iSightが搭載されたこと。
これは、WEBカメラのようなもので、ビデオチャットなどを行うときのカメラとして利用する。ディスプレーの上部についている。昨年下半期に発表されたデスクトップ型のMacでもディスプレーの上部にこのカメラが搭載された。どうもWEBでのビデオチャットを売りにしたいらしい。
また、デスクトップ型Macで新たに搭載されたもう一つのツールで、Apple Remoteコントローラーというのもあったが、これも新たに採用された。
これは、リモコンで音楽再生、DVD再生やスライドショーなどが操作できるというもの。本体側の手前の側面に受信部分が取り付けられた。
今回の新モデルでハード的に新しいのはこれくらいだと思う。
が、ほかにもiLife’06 iWorksなどアプリケーションソフトが同時に発表され、これらも標準搭載される。
ノートと同時発表となったデスクトップ版Macの「iMac」は昨年11月に新たにモデルチェンジされたばかりで基本性能は変わっていない。プロセッサだけがIntelとなった。
広告戦略について以前のエントリーでAppleが発売するパソコンのデスクトップ画像について広告戦略を見ていこうという企画をした。
2006-01-11-macbookproscreen

が、今回はなんと画像なしである!!
あえていうなれば、ビデオチャットの画面がたまに出るくらい。このページの最初の画像は全体が分かる写真がなかったので端っこから選んできたもの。
今回は、画面は重視していないのだろう。
むしろ中身に目を向けてほしい!Intelを採用したのだからということなのではないかと思う
細かく書いたから、長くなってしまったけれど、今月末には市場にお目見えする予定だ。
パソコンの中で最もコストのかかるCPUを、コストパフォーマンスのよいIntelを採用したことで本当に低価格化は実現したのか。これから議論が進むところだろう。
*Mac Book Pro
http://www.apple.com/jp/macbookpro/

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