MESH-Raspberry Pi-IoT

IoT(Internet of Things)はどんな方向に進むんでしょうね。自分には全く予測がつきません。コンピューターを小型化して、ウェアラブルデバイスとして持ち運ぶという考え方は、一時期盛んでしたが、結局小型化しても利用するのは人間であって、小型化することにより新しく技術のメリットを受けることは難しい様に感じます。その代わりと言ってはなんですが、脚光を浴びているのがIoTですね。

人を介さずにモノが勝手にネットワークに接続しているという仕組み自体の理解も難しかったですが、それらが自立して通信を行うということの感覚もまた理解しがたかった印象があります。でも、それらを具体化するような製品が出てくるとその面白さに気づかされます。なかからSONYがクラウドファンディングを通じて製品化したMESHという製品について取り上げてみたいと思います。

 

MESH(Make, Experience, SHare)

http://meshprj.com/jp/

SONY社内の新規事業創出プログラムから発足したプロジェクトです。

特定の機能を持った小さなブロックが数種類用意されていて、これらをアプリを通じて無線で繋ぎ合わせていくことで、何かのアクションをきっかけに次のアクションを連動して産み出してゆく製品です。プロジェクトではこのブロックを電子タグと呼んでいます。LEDタグ・人感タグ・動きタグ・明るさタグ・温度湿度タグなど今のところ7種類が用意されています。

2016-06-09-meshtag

iPhoneやiPadで動く専用アプリでは、これらのタグ一つ一つを識別し、直感的なインターフェースで繋ぎ合わせ、タグからタグへどのような流れでどのような条件で動かしていくか定義づけていくことができます。これをレシピと呼んでいます。IFTTTのような感じですかね。

プロジェクトのHPにはユーザーが作ったこのレシピが公開されていてなかなか面白い!何かのアイデアっていうと凄く大きなことを考えてしまいがちだけれども、取っても小さなひょっとしたことを簡単に実現させていく感じがします。

2016-06-09-meshrecipe

IoTとは少しちがいますけれど、イギリス発の教育コンピューターRaspberry Piという製品も少しにた機能を備えています。こちらはカードサイズの基板の上にPCの基本になるCPUとストレージ回路が集積されている製品で、目的に合わせて自分で機能を拡張させていく仕組み。プログラミング教育を目的に制作された仕組みなので、ソフトウェア上のプログラムも物理的な機能の組合せも自由に変化可能。しかも基本セット一つが$5~$35と超格安。世界的に爆発的な売れ行きを見せました。発売から800万台が販売されたそう。

2016-06-09-raspberrypi

 

IoTとそれを具体化する製品の可能性

二つのプロジェクトの共通した部分はたくさんあるけれども、アイデア次第であらゆる可能性が秘められていて、汎用性が高い。そして、プログラムという画面とキーボードの世界から脱し、実態のあるモノを繋ぎ合わせてゆくことでプログラムと同等の仕組みを作っていけるという教育側面、そしてそれを身近に感じられ生活と繋ぎ合わせられるという実感もある。

もちろん、これだけ気運が高まっているのだからIoTは単なる「はやり」で終わって欲しくはない。確かに格式張ってプログラムを作る必要はないのだけれど、人が誰でも考える思考の過程を目で見える形で具現化し、それを生活に即した形に活用する。IoTの面白さはそういう身近さが大事じゃないかと思うわけです。

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