市場は怖いっす
先ほどついに東証が大引け前に閉まりました。
ライブドアグループの証券取引法違反容疑での強制捜査を背景に、また、昨晩からのライブドア本体の粉飾決算報道を背景に売り注文が全銘柄で殺到し、大引け40分前に売買を停止しました。
当のライブドアは前場は、粉飾決算の報道真偽確認のため売買停止だったものの再開した後場だけで、2億5700万株の売りと33万株の買いがあったそうだ。この二日だけで会社の時価総額が半分近く減ってしまいました。
一時は日経平均も前日比マイナス700円まで落ち込み、取引停止時で終値マイナス464円。
個人的に目をつけている、投資単位が非常に安い情報関連銘柄も前日比マイナス5%から始まり一時は10%まで行きました。ちょうど米Yahoo!やIntelの業績下方修正報道もあり、IT関連株は総崩れでした。
東証によると、現在のシステムでは一日の約定数の上限が450万件。前場で240万件近い約定があったが、ライブドアの取引を再開した後場で特に殺到し、発表した14時25分時点で400万件を超え、限界を超える可能性が出てきたため、報道の15分後に停止となりました。
ここからは全くの個人的見解です。
今回のライブドア事件で、ライブドアはほぼ間違えなく上場廃止になると思います。
いろいろな理由はありますが、一つは粉飾決算を行ったということ(報道を信じるなら)と、確認書及び宣誓書を提出していることの2点が理由として挙げられます。東京地検の捜査は証券取引法レベルでの話しになり、まだ中身が明らかではないので予想がつきませんが、取引所に関しては、取引所の有価証券上場規程というのがあり、これに規定されていることに反するというのが根拠です。
粉飾決算を行っていたとすると、当然投資家に事実とは異なった情報を開示して資金を集めていたわけですから、投資家が安心して取引できなくなるためというのはお分かりと思います。もう一点、確認書及び宣誓書についてですが、これは昨年の1月以降、上場会社に取引所への提出が義務付けられている書類で、簡単に言えば財務情報に間違いはないことを確認していますとか、会社の内部統制に責任を持ちますといったことを宣誓する書類で、これに反した場合は取引所は当該会社を上場廃止にすることが出来ます。
これは西武鉄道の粉飾決算に端を発して義務付けられたもので、今年の3月からはさらに内部統制に関する報告書の提出まで義務付けられることになっています。
奇しくもフジテレビとの提携話で盛り上がり、ライブドアも堀江社長もいろんな人がその穴を探していたところだったというのもあるのでしょう。今回の強制捜査の影響は計り知れません。
以前自民党金丸氏の汚職事件の捜査の際、東京地検がどのようにして捜査の裏づけを取り強制捜査に着手したかという本を読んだことがあります。当時は超大物政治家ということもあり本人やその周辺に気づかれることなく捜査を進めることは至難の業だったそうです。
今回のライブドアの強制捜査も堀江社長やライブドア職員はもとより政界も全く寝耳に水だったといわれています。今のIT企業が目標とするような会社に強制捜査のメスが入ったら以下に大きな波紋を呼ぶか検察官も十分予想していたことと思います。それがために、いつもは政界の援助を受けるような捜査も今回はおそらくごく限られた人のみで捜査を進めてきたのだと思います。でなければ、いくらなんでも市場がこんなにめちゃくちゃにはなりませんから。
また、昨年の7月から金融庁の証券取引等監視委員会が大幅に拡充されて、有価証券報告書等法定開示書類は相当細かくチェックされています。これも、今回の強制捜査に関係しているのでしょう。
もし証取法違反となった場合5年以下の懲役又は500万円以下の罰金となるそうですが、この話そんな甘くはないと思います。ライブドアの粉飾構造は複雑でいまいち分かりにくいのでなるべく早く自分なりにまとめなおしてエントリーしようと思います。
*東京証券取引所 売買停止に関するニュースリリース(PDF)
https://www.dreamsky.jp/wp-content/uploads/2006/01/2006-01-18-tse.pdf
最近ニュースから縁遠い生活をしていたら、ライブドアのニュースはヤフーニュース数行で知り、まして一列上に掲載されてた東証ストップ(?)なニュースは、すごい偶然のタイミングだなぁなんてあんぽんたんなこと考えてました(爆)。
さっき母と電話してようやく事の重大性を認識。わいさんのエントリーで完全といわないまでも飲み込めてきました。本町の一般常識レベルあーっぷ☆
わいさんみたいに詳しくわかると楽しそう(不謹慎だったらごめんなさい!)ですね♪
でも、切り離して考えちゃうくらい今回の騒動は影響出過ぎ!!
何とかしてほしいわ